過去の怨み、敵意などを無くすには

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〓過去の怨み、敵意などを無くすには〓


過去に形成されてしまった心理的な傷跡はどうすればいいのでしょうか?

過去の傷み、怨み、人生に対する不満、敵意などです。

形作られてしまった心理的な傷跡を除去する唯一の方法は、自分自身変えることです。

古い心理的な傷跡はその場限りの治療や薬だけでは治りません。
完全に除去し根絶しなければすぐにまた表に出てきます。
それにもかかわらず、多くの人は一時おさえの薬でごまかそうとするのです。

例えば、浮気の例です。
夫の浮気が発覚した時、妻は夫を憎み、悔しがりました。
しかし、その妻は夫を許すことにしました。

妻は、今までどおり家庭を守り、おいしい食事を用意し、夫の帰りを待ち、表面的には忠実な良き妻を装いました。

しかし、実際には、道徳的に許しがたい夫をあえて許してやったのだという冷ややかな態度で接し、夫を地獄に陥れたのです。

夫が何か不満をいうと、決まって妻は、
「私はあなたを許してあげました。でも、忘れたわけではありませんよ。
と答えたのです。

解決したかのように見えたこの夫婦間の問題も、鎮痛剤で一時的に傷みを抑えたようなものであり、薬の効果がきれてくれば再び傷跡の傷みは蘇って来るのです。

妻は、自分の気持ちに正直になるべきでした。
浮気を許すことができないのであれば、夫の元を去り、距離と時間をおいてお互いの気持ちを考えていたなら二人にとってもっと良い結果があったのではないでしょうか。

このように、一時的な感情のごまかしは、根本的な解決には繋がりません。

解決のためには、古い傷跡との関係を完全に断ち切らないとなりません。

今話した、夫の浮気を許した妻の例では、

「私はあなたを許してあげました。でも忘れたわけではありませんよ。」
という言葉は、
「私は、あなたを許しません」
といっているようなものです。

本当に許すとうことは、支払い済みの手形のようなものです。

2つに裂き、燃やしてしまう。
だから、2度と人に見せることはできません。

純粋に心から許すということは、
古い心理的な傷跡を治癒し、忘れさせ除去してくれます。

しかし、中途半端で煮え切らない許し方、
つまり見せかけの許しは、一種の義務的な行為にしかすぎず、
傷跡を除去する手助けにはなりません。

本当の意味で、誤りを許すということは、
誤りを許すと同時に、許したことさえも忘れ去ることなのです。

いつまでも許したことを記憶し、それについて考えていると、
塞いでしまいたい傷口を再び、開かせてしまうことになります。

他人を許したことを変に誇りに思ったり、
いつまでも覚えていたりすると、
許した相手に対して感謝を欲しがるような気持ちになりがちです。

負債を許して上げることによって、別の借財を背負わせてしまうことになるのです。

許すということは、心理的な傷に対する有効な治療手段です。

ただ、一つ難しい点があります。

それは、怨みや、非難の気持ちを持たず、ひたすら許さなければならないということです。

つまり、相手に対して自分の中で精神的な貸しを作らずに許すということです。

相手を非難する気持ちを捨てない限り、おそらく許すことにはためらいがつきまとうでしょう。

他人の誤りを見つけ、非難することで優越感が手に入るからです。

他人の誤りから受けた自分の傷を大切にすることによって、喜びが得られるというわけです。

自分を不幸だと思い込むことで味わえるイビツな満足感は、だれにでも覚えがあるのではないでしょうか?

相手に負債を残さない許し方だけが、治療効果をもたらします。

しかし、それは寛大さや恩義による許しでも、道徳的な優越感を背景とする許しでもありません。

相手の負債を帳消しにし、はじめから無かったことにするのは、
相手の支払いが済んだからではなく、負債そのものが正当なものではないと認識できたからです。

真の許しとは、許すべきもの自体が存在しないということを理解し、
心理的に受け入れることができた時にのみ生まれるものです。






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